2009-01-23 「終わりのない旅」の始まり ダイバーシティマネジメント アメリカに初の黒人大統領が誕生した。オバマ氏の演説に感動した人は多いだろう。 私も出張先のホテルでずっとテレビに釘付けだった。 「私たちの多様性という遺産は、強みであり弱点ではない。」 生い立ちそのものが多様性を体現しているオバマ氏の言葉からは、違いを区別し、排除し、無視してきた時代は終わり、多様であることそのものが新しい価値を生み出す新しい時代が近づいていることを感じずにはいられなかった。 人を動かすのは言葉だけではないだろうが、今回ほど言葉の持つ力の偉大さを感じたことはない。物語を聞くように心にしみいってくる演説を、いったい日本の政治家の誰が語れるだろう。 今日の朝日新聞では、就任演説の全文を掲載している。 団結・融和・寛容・新しい責任 印象に残ったフレーズはいくつもあるが、最も強く感じたのは、これからの道のりを旅にたとえて、どんなに困難でもその旅を続け、後世につないでいくというメッセージだ。 ・(米国の旅を担ってきたのは)リスクを恐れぬ者、実行する者、生産する者達だ。 ・これは、私たちが今日も続けている旅だ。 ・私たちの子どもたちのまた子ども達に、「私たちは試練の時に、この旅が終わってしまうことを許さなかった」、と語られるようにしよう。私たちは後戻りも、たじろぎもしなかった、と語られるようにしよう。 これらのメッセージを聞いて、私は数年前に出会った米国のダイバーシティコンサルタントが言った言葉を改めてかみしめていた。 「ダイバーシティは終わりのない旅。これをやればゴールというものではない。旅を続けながら一つずつ乗り越えていかなければならない。それは困難な旅であるけれど、その先には明るい未来が待っていると信じて進み続けよう」 まずは自分を信じ、そして相手の力を信じ、対話と受容によって新しい時代を作っていこう。そんなエネルギーがふつふつと沸いてきた。この日を忘れずに、ダイバーシティ推進に取り組んでいこう!と心に誓った1日だった。