qualiadiversity’s diary

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メンタリング7つの質問

 GSWのメンタリングセッションでは、活発な質問が飛び交った。その代表的な質問は日本でもよく出てくるものだった。最近、本当に多くの企業で活用され始めたメンタリングだが、事前準備や仕組みをしっかり整備しないとその効果が半減してしまうことがあるのは、日本も外国も同じなのだと改めて感じた次第。以下にその質問と回答をまとめてみた。

1.外部のメンターを活用しているか?その際の注意点は? 
○外部メンターの利用はあまり活発ではないようだ。マクドナルドではシニアリーダーがメンティとなったときに活用し効果があったという。基本的なメンタリングは社内で行い、専門性や特別な相談を必要とするときは外部を使うとのこと。

クオリアがサポートする際には、定期的なメンター、メンティミーティングを開始することを勧めている。特に男性メンターには相談しにくい場合、クオリアが相談にのることもある。そのことできめ細かいサービスが可能となる。

2.メンティは推薦がよいのか自薦がよいのか。
○インフォーマルとフォーマルなメンタリングがある。フォーマルなものはInvitation Programとして次世代リーダーを選抜して行われる。一方インフォーマルなものは、自薦であり転職や職種転換なども含めて広くキャリア全般のサポートをメインとしている。

*自薦・他薦は悩ましいところだが、やはり基本は自薦だろう。なんといってもメンティの自発性や積極性が必要なプログラムだからだ。但し次世代リーダー育成に活用する場合は、やはり上司や周囲からの推薦となるのが望ましいかもしれない。

3.メンタリングの期間はどれぐらいが適切か?
○平均して12ヶ月(1年間)程度が最も適切だと考える。

4.マッチングはどのように決めているか?
○まずメンティの要望を聞き、双方の経歴やバックグラインド、能力、アクセスのしや
すさ等を考慮しながら決めることが多い。

*日本では、このマッチングがあまりに適当に行われている企業が少なくないようだ。Web にアップした人材からメンティが選んだり、メンタリングについての説明が全くなくいきなりマッチングしたり。人数が多くなるとマッチングの仕組みも検討していく必要があると感じた。

5.オンラインメンタリングの注意点は何か?
○面談ではないため、決して心地よいものではないが、マクドナルドのPatriciaさんは、「オンラインメンタリングは黒人やラティーノのメンティにとってやりやすい側面がある」という。電話やEメールだと一見コミュニケーションが取りずらいようにも感じるが、顔が見えないということで(特に)男性メンターの持つ無意識的な先入観や固定観念が排除されるため、よい支援関係が確立されるというのだ。

*日本でも、最近双方が遠隔地に居る場合や業務が忙しい場合に電話やTV会議、メールなどを活用するケースも見られるようになったが、そのメリット・デメリットをよく考える必要がありそうだ。

6.コーチングとメンタリグはどう違うのか
○どちらも個人の成長や学習の成果を支援するものだが、その目的やアプローチに違いあがる。コーチングはどちらかということ「答え中心」。クイライエントの目標達成に向けて効率的に最短の期間で高い成果をあげるようと支援することである。一方メンタリングはもっと全人格的な関わり(Helping)であり、成果と効果の両面から長期的に支援する。コーチングはメンターが兼ね備えるべき手法の一つと言えるだろう。

7.チームメンバーなど周囲の人へのケアはどうすべきか?
○ダイアローグ(対話)がなにより重要。リレーションシップを確立すること。声に出すこと。コミュニケーションにより注意を払うことが重要である。

*メンタリングに導入に当たっては、できるだけその意義やシステムをオープンにすることが重要だ。そうしないといろいろな噂がたったり、やっかみや冷やかしがあるようだ。また一部には不公平感が生まれたりすることがある。メンタリング実施の際にはその意義や仕組みなどを十分周知していくことが必要だろう。

セッションの内容は近々レポートでも紹介します。お楽しみに