qualiadiversity’s diary

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今年のFAJ合宿はワールドワークでした

相変わらず仕事に追われています。少々お疲れ気味の日々を送っていましたが、先週の土日はFAJ関西支部の合宿に日程をやりくりして参加してきました。なんせ、今年のテーマは「ワールドワーク」しかも、ファシリテーターはプロセスワークの第一人者桐山岳大さん。日本に4人しかいないPWCP(
プロセス・ワーク・センター・オブ・ポートランド)公認のトレーナーです。

「今回合宿の目的は『対立の中で参加者全員の“心の声”を感じ拾い上げること』対話やロールプレイを通して、感情の対立や個人の内面の葛藤など、様々な問題と向き合います。」というお誘い文章に惹かれて参加を決意しました。

ワールドワークとは、プロセス指向心理学から生まれたグループでの取り組みのことをいいます。社会にある問題に、直接取り組んでいく方法で、自覚の政治学でもあります。ひとつの問題をめぐり、それにかかわるあらゆる声に耳をかたむけ、感じ、コミュニケートすることで、自分に気づき、歴史に気づき、世界に気づいていくことで、問題とかかわり、世界を住みよくしていくチャレンジです。

ワールドワークの基本的な進め方は以下の通り。
ファシリテーターからの短い講義
・短い気づきを促進するためのエクササイズ
・参加者から、取り上げたい話題(関心事)の提示
・場にいる全員で、入り口となる話題の選択
・話題を提示した人による短いスピーチ
・対話をしたり、場にあるパターンをロールプレイ等で表現する。
 その際、ゴーストロール(例えば、名前が出てきているが、まだ誰によっても演じられていない役割)を場に持ち込む
・一時的な収まりの後、分かち合い
           キリヤマタケオさんのHPより http://takeokiriyama.com/index.html

FAJメンバーのほとんどがワールドワーク初体験。まずは場の雰囲気を確かめるためにおもいおもいに自分の今の気持ちに身をゆだねます。一番居心地の良い場所にいき、一番リラックスする姿勢になる。それが最初のワークです。
私は最初、部屋の真ん中にすっくと立つ。という気持ちだったのですが、なぜかだんだんうずくまり、最後は猫のように丸くなってしまいました。「凛と立つ」という自分に憧れながらも丸まっていく私。不思議な体験でした。

その後は、参加者から出された話題を拾い上げ丁寧にその感情や場面をなぞっていきます。「心の小さな変化を見逃さすその声を大事にする」それこそが、このワークの本質かもしれません。普段見過ごされがちな呟きがここではとても大事にされます。

タケさんは決して促したり質問したりしません。時折、「今のところを、ゆっくり話してもらえませんか」とか、「先ほどの場面に戻って、もう一度、同じ様に話してもらえませんか」と、わずかな介入をするだけです。けれど、それによって場面がぐっと変わったり、会話の質が変わったりすることをみんなが感じとっていました。

自分の感情の変化としっかりと向き合い、その変化に素直に従いながら気持ちを表現していく。そのプロセスにこそ、大きな力があるのだと思います。

「気づく」ということは本質に近づくとても大切なことですがなかなか難しいことでもあります。
安心・安全の器を保障された中で、ゆったりたっぷりと時間を使うことで多くの気づきを得られたように思います。私の中にあるエッジ(心の壁とでもいうのでしょうか)を垣間見た2日間でした。